脚本:手島純子・篠崎省吾 / 演出:長島宏
佼成出版社「のらペンギンのペンじろう」より 作:やすいすえこ/絵:原田こういち
ぼくは、ペンギンのペンじろう。
のらネコ・サスケくんのきびしい
のらしゅぎょうにたえて
りっぱな、のらネコになるんだ!
とある港町の小さな灯台で、サスケという野良猫が暮らしていた。
そこに、迷い込んだペンギンのペンじろう。
なんと、ペンじろうは迷子らしい……?!
南極に帰ることができず、泣いているペンじろうが、サスケにはわずらわしくて、しょうがない。「全く迷惑なヤツだ。」
しかし、見捨てるわけにもいかなくなり、仕方なくペンじろうと、共同生活を送ることになってしまったサスケ。
一緒にいると、ハラがたつ。でも、いないとなんだかさみしい。
そして、サスケとペンじろうのおかしな「のらねこ修業」が始まった。
友達は面倒だ。いい時はいいけれど、すぐケンカするし、”わずらわしい”。友達を続けるのも、結構、努力がいるものだ。
友達は、ほんとうにいいものなのかなぁ?
この話は、まったく違う、1匹と1羽が、ひょんなことから出会い、その”わずらわしい”友達になっていく。泣いて、笑って、ケンカして、仲良くなって、サヨナラが……そんな話です。
でも、この”わずらわしい”ってことが、ぼくらが手と手をつないでいける唯一の手段なのかな……なんてことを考え、辛いことの多い今だからこそ、もう一度思いをめぐらしてみました。
(演出:長島宏)